皆様は生酒の風味は好きですか?
生酒は加熱による処理を行わず(または行うにしても少しだけ行う)、絞ったままの風味を味わえるお酒です。
今日はその中の1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

寒菊「Ocean99 空海-Inflight-純米吟醸 一度火入無濾過原酒」について
寒菊「Ocean99 空海-Inflight-純米吟醸 一度火入無濾過原酒」は千葉県寒菊銘醸様の商品となります。
以下スペックです。
寒菊「Ocean99 空海-Inflight-純米吟醸 一度火入無濾過原酒」
- 原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
- 種類:純米吟醸(お米100%で吟醸造り※1)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):55%
- アルコール度数:16度
- 特記1:一度火入とは、通常酒造りでは消毒、酵素の非活性化のため、貯蔵前と出荷前の2回火入を行うが、一度火入ではどちらか一方の火入れしか行わない製法です。
- 特記2:無濾過とは、通常酒造りでは発酵後に酒を絞った後濾過を行い、不純物、着色等を取り除くが、無濾過は濾過を行わない製法です。
- 特記3:原酒とは、アルコール、風味の調整のために行う加水(水を入れる)を行わない日本酒です。
ラベルよりデータを参照
※1 吟醸造りは低温でゆっくり発酵させ、華やかでフルーティな香りを放出させる製造方法です。
スペックより、
一度火入、無濾過、原酒と絞ったままのお酒に近い風味を楽しめそうなお酒です。
火入れは一回なので、生酒に近い自然の青さの風味をありそうです。
また、吟醸造りなので華やかでフルーティな香りを期待できそうです!
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、
初夏の草むらのような青い香りにバナナ系の甘い香りも。
そのままお酒を口に運んでみると、爽快な青い香りと濃いめのフルーツの甘酸っぱさを感じます。
また、アルコール度数16度とアルコール高めのせいか、多少舌がビリビリし刺激的でもあります。
後味に吟醸酵母由来の苦み※2と生酒由来の苦み※3がきますが、
その苦みもスーっとスッキリしていて嫌味はありません。
※2 吟醸酵母の風味:後味にじわじわくる軽めの苦みが特徴。
※3 生酒の風味:吟醸酵母と同様に後味の苦みが特徴。
まとめ
今回は、
九十九里の風土を伝える寒菊「Ocean99 空海-Inflight-純米吟醸 一度火入無濾過原酒」を飲んでみました。
スペックの通り、一度火入、無濾過、原酒と絞ったままの状態に近く、
自然のままの風味と生の若々しい爽快感を楽しめるお酒だと思います!
また爽快感だけでなく、バナナ系の甘めの香りや濃いめの甘酸っぱさが、
温暖な九十九里の様子を表現しているのかもしれませんね。(考えすぎかもしれませんが。。。)
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の寒菊「Ocean99 空海-Inflight-純米吟醸 一度火入無濾過原酒」は華やかな香りを持つフルーティタイプとなります。
甘い香りを持ちつつ、生の若々しい青い香りの2種類の香りを持っていますが、香りの主張はそこまで強いわけではないため、ちょっと弱めに評価しました。
味はスッキリ爽快感がありますが、濃いめの甘酸っぱさ、吟醸酵母由来と生酒由来の苦みもあり強めに評価しました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。
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