皆さんは熟成酒というとどのようなイメージを持っているでしょうか?
「黄色、金色、茶色の外見で、香ばしく甘い香り、味は甘々で、口の中にずっと残り続ける。
なんで、ちょっと飲むのならよいが、あまり量は飲みたくない!」
このようなイメージの方が多いのではないでしょうか。
確かに上記のイメージの熟成酒は多いですが、中にはそのイメージと異なるものも存在します。
今日は、そんな熟成酒だけどキレがあって甘すぎない1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「一ノ蔵 熟成酒 招膳」について
「一ノ蔵 熟成酒 招膳」については宮城県株式会社一ノ蔵様の商品となります。
以下スペックです。
「一ノ蔵 熟成酒 招膳」
- 種類:純米(お米100%)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):85%
- アルコール度数:15度
ラベルよりデータを参照
一ノ蔵様は多種多様なお酒を製造している大手酒造です。
伝統的な辛口酒から「すず音」「ひめぜん」のような女性向けな甘く飲みやすいお酒も多々あります。
さて、今回のお酒ですが、綺麗な金色に熟成した純米酒ですね。
精米歩合も85%とあまりお米を磨いていないので、
熟成の風味に併せて、しっかりしたお米の風味も楽しめそうです。
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、柔らかくほんのりした熟成香!
熟成の香ばしい香りは思ったよりも控えめなイメージです。
その熟成香に混じって、お米の香りと乳酸の香りも感じ、
ただ熟成されただけではない複雑さを感じます!
そのままお酒を口に運んでみると、
口当たりは柔らかで、粘性は高くトロトロとしています。
凝縮したお米の甘み、旨味はもちろんありますが、
それ以上に、乳酸の酸味がとても強いです!
その酸味があるため、甘みで一杯の口内を一気にスッキリとさせてくれるので、
キレがよい熟成酒という印象です!
後味もその酸味が軽く残っています。
まとめ
今回は、
キレる熟成酒「一ノ蔵 熟成酒 招膳」を飲んでみました。
熟成酒の甘みが強く濃厚で口内にずっと残り続けるようなイメージと異なり、
酸が強く甘さが残らず、スッキリ飲める新しいタイプの熟成酒でした!
一般的な熟成酒の風味が苦手な方に是非チャレンジしてほしい1本ですね。
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の「一ノ蔵 熟成酒 招膳」は、
お米の香り、乳酸の香りもありますが、やはり熟成香が主であり、
熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプとなります。
熟成、お米、乳酸の香りが合わさり複雑ですが、それぞれ香りは強くないため、普通に評価しました。
味は、トロトロで凝縮した甘みもありますが、
乳酸の酸味が強く、熟成酒ながらスッキリと飲めるため、弱めに評価しました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。
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