江戸の火消しというとどのような印象を持っていますか?
気が短くて荒々しく派手好き、だけど仕事はしっかりやる。
自分的には、こんなイメージです。
今日は、そんな江戸の火消しの名前を持つ1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「加賀鳶 山廃純米 本格辛口」について
「加賀鳶 山廃純米 本格辛口」については石川県株式会社福光屋様の商品となります。
以下スペックです。
「加賀鳶 山廃純米 本格辛口」
- 種類:純米(お米100%)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):65%
- アルコール度数:15度
- 特記1:山廃とは、蔵にいる乳酸菌や天然の微生物を使用する昔ながらの製法である生酛造りから派生した製法です。生酛との違いは、お米が溶けやすくなるように酒母(お酒の酵母培養用の液体)を混ぜる作業を廃した製法です。生酛造りと同様に乳酸の酸味が強く、濃厚な味わいになりやすいです。
ラベルよりデータを参照
スペック的には典型的な山廃の純米酒ですが、
江戸時代の加賀藩お抱えの大名火消し「加賀鳶」の名前を持つお酒なので、
その名の通り、力強く江戸の粋を感じられることを期待しましょう!
ちなみにこちらのお酒「加賀鳶 山廃純米 本格辛口」は製造終了してしまっているようです。
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、とても力強いお米の香り!
ただ、山廃にしては乳酸の香りは少な目な印象を受けます。
そのままお酒を口に運んでみると、
ふくよかでふっくらしたお米の甘みがとても優しいです!
その後、乳酸の酸味、お米の旨味もじわっと出てきます。
後味には、それまであまり目立たなかった酸味が出てきたのか、
キリっとしたキレ味があり、一気に口内を爽やかにしてくれます。
やるときは一気にパワフルに、終わったらさっと綺麗に引く。
これが、加賀藩の火消し「加賀鳶」の粋なのでしょうか。
まとめ
今回は、
加賀藩火消しの粋なお酒「加賀鳶 山廃純米 本格辛口」を飲んでみました。
ふくよかで力強いお米の風味でバっと攻めて、一気にさーっと引いていくような潔いお酒でした。
江戸時代の粋な人々の気質もこのような感じだったのでしょうか。
江戸っ子は短気といいますし。
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の「加賀鳶 山廃純米 本格辛口」は、
お米の香りが主であり、昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプとなります。
乳酸香は少な目ですが、力強いお米の香りがあり、強めに評価しました。
味は、ふっくらしたお米の風味がありますが、
後味に乳酸の酸味が表に出てきて、
一気にスッキリ爽やかにしてくれるため、普通に評価しました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。
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