どんな分野でもものづくりの技術は日進月歩のスピードで発展していってるかと思います。
オーパーツの失われた技術もありますが、基本的には時代を下るごとに技術力は右肩上がりです。
お酒造りについても同様で、新しいお米、酵母、製法がどんどん出てきています。
もちろん、それらの発展は先人の伝統の上に成り立っているものが多いとか思います!
今日は、そんな伝統的な製法を礎に、その先の技術で造った1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「吉田蔵u 百万石乃白 生酒」について
「吉田蔵u 百万石乃白 生酒」については石川県吉田酒造店様の商品となります。
以下スペックです。
「吉田蔵u 百万石乃白 生酒」
- 原材料名:百万石乃白※1
- 種類:純米(お米100%)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):?%
- アルコール度数:13度
- 特記1:生酒とは、日本酒を絞った後の火入れを行わない製法です。お酒内の酵母、酵素がまだ活動してるため、発泡を伴い、青い香りを出し、後味に山菜の青さのような苦みが出ることが多いです。瓶内で発酵を続けているため、保存方法は要冷蔵となります。
ラベルよりデータを参照
※1 百万石乃白とは、石川県の酒造好適米です。低精米歩合までお米を削ることができ、もともと雑味も少ないため、スッキリ綺麗、かつフルーティで香りの高い吟醸酒に向いています。
百万石乃白を使用し、アルコール度数も低いので、
スペック的にはスッキリした綺麗なお酒な感じがしますが、
この吉田蔵uシリーズは伝統的な山廃の製法を改良した「モダン山廃」※2を採用しています。
「モダン山廃」とはどういうものか試してみるのが楽しみです!
※2 モダン山廃とは、地球に優しい酒造りをコンセプトに、添加物を一切使わず水、米、酵母だけで醸す新しい山廃の製法です。アルコール度数は低く、微発泡があり、お米の風味と爽やかさが両立し、飲みやすいお酒になります。
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、ヨーグルトの酸味のある香り!
やはり山廃なので、天然の乳酸が強くヨーグルト感が強いです。
生酒由来の青い香りと合わさりミネラル感のある大自然の香りといったところでしょうか。
また、百万石乃白かほんのりフルーティな香りも感じます。
そのままお酒を口に運んでみると、
微発泡しているので、その炭酸で舌が刺激されます。
ただ、口当たりは滑らかでスーっと入っていきます。
お米の甘み、乳酸の酸味でヨーグルトのように甘酸っぱく、しかしスッキリし、
その甘酸っぱさはずっと長く残っていきます。
まとめ
今回は、
山廃の一歩先のお酒「吉田蔵u 百万石乃白 生酒」を飲んでみました。
「モダン山廃」のコンセプト通り、
天然の乳酸と生酒風味が合わさり、まさに大自然の風味を楽しめるお酒でした。
ヨーグルトのような強めの甘酸っぱさがありますが、スッキリさもあり、飲みやすかったです。
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の「吉田蔵u 百万石乃白 生酒」は、
「モダン山廃」の通り、天然の乳酸菌の香りが主であり、
昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプとなります。
乳酸、生酒、フルーツの複数の香りが合わさりますが、香り自体は強すぎず、強めに評価しました。
味はヨーグルトのような甘酸っぱさがありますが、
微炭酸、低アルコールで爽やかに飲めるため、普通に評価しました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。
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