日本酒を造る際に必要なものは原料以外にもいくつかあります。
お米を糖に変える麹、糖をアルコールに変える酵母です。
これらの麹、特に酵母は多種多様で色々な日本酒を造ることができます。
ある意味、酵母が日本酒造りの主導権を握っているのかもしれません。
今日は、そんな酵母の中で、特に個性的な酵母が醸す1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「ど辛 純米」について
「ど辛 純米」については秋田県山本酒造店様の商品となります。
以下スペックです。
「ど辛 純米」
- 種類:純米(お米100%)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):65%
- アルコール度数:18度
- 特記1:このお酒に使用されている酵母「セクスィー山本酵母」は山本酒造店様で発見された酵母です。口に含んだ際にほのかな甘みがあり、その後飲み込むと、一気に辛さが押し寄せる二段階攻撃なお酒になるようです。
ラベルよりデータを参照
スペック的にはアルコール度数が高い純米酒という感じですが、
自社生産の酵母「セクスィー山本酵母」がとても気になりますね。
山本酒造店様のお酒でしか見ないような酵母ですので、いったいどんな風味になるか楽しみです!
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、強いヨーグルトの香り!
乳酸が強いためか、ヨーグルト飲料のような香りが辺りを漂います。
そして、うっすらとフルーツの香りも感じられます。
「セクスィー山本酵母」は少しフルーティな風味もあるようですね。
そのままお酒を口に運んでみると、ほんのり甘みを感じた刹那、
すぐに強い甘みとアルコールの苦みが押し寄せてきます!
おそらく、一段階目の攻撃のほのかな甘さがアルコールによりブーストしているようです。
アルコールは舌が痺れるほど強烈です。
そして、飲み込んだ後に「セクスィー山本酵母」の二段階目の攻撃の強烈な辛さ!
口内にあった甘さは吹き飛び、スッキリしていきます!
後味には、強い乳酸の酸味が残り、ヨーグルトを食べた後の風味が長めに残っていきます。
まとめ
今回は、
二段階攻撃を持つヨーグルトなお酒「ど辛 純米」を飲んでみました。
強いヨーグルト風味で、酵母による二段階の味わいを持つお酒でした。
さらにアルコール度数が高い分、その二段階の味わいはブーストしているようです。
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の「ど辛 純米」は、
ヨーグルト飲料のように強い乳酸の香りが主であり、
昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプとなります。
うっすらフルーティな香りもあり、強めに評価しました。
味は、アルコールによりブーストした甘み、苦みとヨーグルト風味が強いですが、
飲み込んだ後の強烈な辛さでスッキリできるため、強めに評価しました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。
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