フルーツの香りの日本酒を造る際、必ず用いられるモノがあります。
はい、それが「吟醸酵母」です。
酵母には吟醸酵母以外のモノもあり、
それらは辛口純米酒等の、
フルーツの香りが不要な日本酒で使用されています。
しかし、中には吟醸酵母使用の辛口純米酒が存在します。
今日は、そんな吟醸酵母の辛口純米酒1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「花笑み 純米80」について
「花笑み 純米80」については大分県大地酒造様の商品となります。
以下スペックです。
「花笑み 純米80」
- 原材料名:山田錦※1、にこまる※2
- 種類:純米(お米100%)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):山田錦70%、にこまる80%
- アルコール度数:15度
- 酵母:協会9号酵母※3
ラベルよりデータを参照
※1 山田錦は酒造りによく使用される酒造好適米(使用量1位)。こってり濃厚な風味になりやすいっです。大粒で砕けにくいので低精米歩合(50%以下)に向き、高級酒に向いています。
※2 にこまるは、九州沖縄農業研究センターで開発された飯米です。粒が大きく、粘り気があります。
※3 協会9号酵母はリンゴ系の香りを放つことが多いです。酵母一覧についてはWikipedia様のページを参照してください。
スペック的に吟醸酵母を使用している純米酒です。
それと飯米の「にこまる」を使用しているのが特徴でしょうか。
吟醸酵母を使用しているので、純米酒ながら華やかな香りを持つお酒なのかなぁ。
どんな風味なのか楽しみです!
大地酒造様は「食中酒」にこだわりを持っていて、
香り穏やかなお酒を心掛けているようです。
また、酒造の隣に「暁嵐の滝」というパワースポットがあり、
そこの「神の水」を仕込みに使っているようです。
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、しっかり強めのお米、乳酸の香り!
また、吟醸酵母のフルーツの香りはあまりありません。
「食中酒」へのこだわりが垣間見えます。
そのままお酒を口に運んでみると、スムースな口当たり。
ふくよかなお米の甘み、旨味、分厚い乳酸が主で、
淡麗ではないですが、しっかり酸のある辛口純米酒といった風味を感じます!
後味に酵母由来の苦みが強めに残ります。
まとめ
今回は、
吟醸酵母の辛口純米酒!?「花笑み 純米80」を飲んでみました。
吟醸酵母を使用していますが、フルーツの香りは少なく、
お米、乳酸のしっかりした風味の強いお酒でした。
確かに、辛口な「食中酒」で、色々な食事に合わせやすいと思います。
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の「花笑み 純米80」は、
昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプとなります。
吟醸酵母を使用しているが、フルーツの香りでなく、
しっかりしたお米、乳酸の香りが主であり、
強めとしました。
味も香りと同じく、お米、乳酸の風味が強く、
強めとしました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。


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