南部杜氏の五感で醸す酒!如空 純米吟醸

オリジナルタイプ

皆さんは杜氏についてご存知でしょうか?

酒造で日本酒造りのリーダーとして先導している杜氏ですが、

杜氏集団と言われる各地方の杜氏達のコミュニティがあります。

そんな杜氏集団の中でも日本三大杜氏と言われているのが、

「南部杜氏」「越後杜氏」「丹波杜氏」です。

これらの杜氏集団が日本酒造りの発展に大きく関与し、

現在もより美味しい日本酒造りに貢献しています。

今日は、そんな日本三大杜氏「南部杜氏」による1本を紹介してみます!

サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!

是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「如空 純米吟醸 生酛造り」について

「如空 純米吟醸 生酛造り」については青森県八戸酒類株式会社様の商品となります。

以下スペックです。

「如空 純米吟醸 生酛造り」

  • 原材料名:華想い※1
  • 種類:純米吟醸(お米100%)
  • 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):50%
  • アルコール度数:17度
  • 特記1:生酛とは、蔵にいる乳酸菌や天然の微生物を使用する昔ながらの製法です。山廃との違いは、お米が溶けやすくなるように酒母(お酒の酵母培養用の液体)を混ぜる作業を行います。(山廃の場合は行わない)山廃造りより乳酸の酸味が強く、濃厚な味わいになりやすいです。

ラベルよりデータを参照

※1 華想いとは、青森県の酒造好適米です。粒は大きく、低精米歩合が可能で、吟醸酒に向いています。

八戸酒類株式会社様は、

日本三大杜氏として有名な南部杜氏を擁し、その技術と五感でお酒造りを行っているようです。

スペック的に、生酛、吟醸、高アルコール度数の要素があり、

その要素達をどのように組み立てているか楽しみです!

実際に飲んでみましょう

さて、

封を開けて匂いを嗅いでみると、まったりとした乳酸の香り!

生酛造り由来の天然の濃厚な乳酸の効果ですね。

そして、乳酸の陰に隠れがちですが、

華やかなリンゴの香りも感じます。

2つの香りが合わさり、リンゴヨーグルトのような風味となっています。

そのままお酒を口に運んでみると、柔らかくスムーズに入る口当たり!

お米のほのかな風味があり、

そこに濃厚な乳酸の酸味が覆いかぶさるイメージです。

そして、高アルコール度数のため、アルコールの苦みも押し寄せてきます。

後味には、

コハク酸(貝汁を飲んだ後味のような風味がある)の旨味と

吟醸酵母由来の苦みも加わり、じわーっと長めに残っていきます。

まとめ

今回は、

南部杜氏の五感で醸す酒!「如空 純米吟醸 生酛造りを飲んでみました。

吟醸、生酛、高アルコールのそれぞれの要素の個性が、適所にしっかり出ているお酒でした。

それぞれの個性を生かしつつ、よくバランスもとれているお酒です。

最後に日本酒の風味分類を行います。

(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)

後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。

日本酒には以下のタイプがあります。

  • 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
  • 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
  • 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ

今回の如空 純米吟醸 生酛造りは、

昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプとなります。

吟醸由来のフルーツの香りも華やかですが、生酛由来の乳酸の香りが主であり、

それぞれの香りも強めで、強めに評価しました。

味は、お米の風味の上から乳酸、アルコールの風味が覆ってくる感じで、

それぞれの味が複雑な層を造っているため、強めに評価しました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。

皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました