「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざを知っていますか?
同時に2つの事を追い求めると、結局どちらも成功しないことを意味しています。
なので、目標を絞って努力しようというメッセージですね。
しかし、このことわざを真っ向から否定するコンセプトを持つお酒があります。
今日は「二兎を追うものしか二兎を得ず」な日本酒1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「二兎 サテン」について
「二兎 サテン」については愛知県丸石醸造様の商品となります。
以下スペックです。
「二兎 サテン」
- 原材料名:萬歳
- 種類:純米(お米100%)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):70%
- アルコール度数:13度
ラベルよりデータを参照
※1 萬歳とは、大正時代に「大嘗祭」で奉納された飯米です。米内の芯(心白)が大きく、香りは控えめだがボリュームある味わいです。南国フルーツのような豊満な果実味が特徴です。現在、丸石醸造のみ酒造りに使用しているお米です。
スペック的に低アルコールの純米酒です。
精米歩合は高くてお米感ありそうですが、
低アルコールのため、軽やかに飲めそうです。
丸石醸造様は三河武士でも飲んでいますが、
江戸初期から続く老舗の酒造です。
三河武士はかなりお米の風味が強いお酒でしたが、
二兎はどうでしょうか?
ちなみに二兎のコンセプトは「二兎追うものしか二兎を得ず」
「味と香」、「酸と旨」、「重と軽」、「甘と辛」、「入りと後味」、「複雑と綺麗」など
相反する2つのコトガラを最高のバランス、味わいになるように造ることです。
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、熟したバナナの甘い香り!
華やかではないですが、しっかりした濃厚さを感じます。
そこにふっくらしたお米の香りも混じっています!
そのままお酒を口に運んでみると、スーっとスムースな口当たり。
香りと同じく、
バナナの濃厚な甘さ、お米のふくよかな旨味が強いですが、
フルーツの酸味もあり、低アルコールなので、重くならずスイスイ飲めます!
後味までしっかりバナナの風味が残り、
バナナ好きにはおすすめの1本です!
二兎のコンセプト「二兎追うものしか二兎を得ず」通り、
相反する「濃厚さ」と「軽やかさ」をどちらも最高のバランスで造っているお酒です。
まとめ
今回は、
二兎追うものしか二兎を得ず!「二兎 サテン」を飲んでみました。
バナナ風味の甘く濃厚な香りを持ちながら、低アルコール、酸味のため、
「濃厚さ」「軽やかさ」を最高のバランスで楽しめるお酒でした。
少しでも各要素の比率が変わると、全く別の風味のお酒になりそうですね。
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の「二兎 サテン」は、
華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプとなります。
バナナの甘く濃厚な香り、お米のふくよかな香りがあり、
強めとしました。
味も香りと同じく、バナナの甘さ、お米の旨味が強いですが、
低アルコール、酸味があり、スイスイ飲めるため、
強めとしました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。

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