皆さんはこれから飲む日本酒の精米歩合について、確認していますか?
精米歩合は、低いと綺麗で飲みやすいお酒、高いとボリューム感がある旨味のあるお酒、
基本的にはこのようなイメージとなることが多いです。
だいたいの日本酒の精米歩合は50~70%くらいの間に収まる範囲かと思います。
しかし、中にはその範囲を大きく逸脱するお酒も存在します!
今日は、そんな精米歩合が平均から逸脱している1本を紹介してみます!
サラリーマン唎酒師の酔いどれ紳士が実際に飲んでレポートしてみました!
是非、今宵のお酒のヒントとなれば幸いです!

「まつのことぶき 純米 八割八分」について
「まつのことぶき 純米 八割八分」については栃木県松井酒造店様の商品となります。
以下スペックです。
「まつのことぶき 純米 八割八分」
- 原材料名:とちぎ酒14※1
- 種類:純米(お米100%)
- 精米歩合(玄米の重量に対する白米の重量の割合):88%
- アルコール度数:16度
ラベルよりデータを参照
※1 とちぎ酒14とは、栃木県の酒造好適米です。大粒でタンパク質が多く、淡麗な純米酒に向いています。
スペックより、淡麗向きなとちぎ酒14を使用していますが精米歩合が驚異の88%!
ほとんど精米してないほぼ玄米から造られた純米酒。
淡麗向きのお米vs超高精米歩合、どちらの個性に軍配が上がるか楽しみです!
実際に飲んでみましょう
さて、
封を開けて匂いを嗅いでみると、かなり濃厚なお米の香り!
白飯、お餅を通り越して、ちょっと癖が強い香りで、これは人を選びそうです!
さすが精米歩合88%と言いたくなりますw
そのままお酒を口に運んでみると、
まず、とてもボリューム感のあるお米の甘みが口いっぱいに広がります!
それに続いて、乳酸の酸味、あまり精米していないので残っている雑味の旨味などが来て、
口の中が色々な味で変化していきます!
その複雑な味は後味まで長く続いて、楽しめます!
なるほど、淡麗向きのお米でないとこの精米歩合では甘みが強すぎてしまうからなのかもしれません。
濃厚純米酒として、とちぎ酒14と精米歩合88%がちょうどよいバランスなのですね!
まとめ
今回は、
ほぼ削らない衝撃のお酒「まつのことぶき 純米 八割八分」を飲んでみました。
淡麗向きのお米と高精米歩合のバランスがちょうどよく、濃厚で複雑な風味となっているお酒でした。
ただ、お米の香りは結構インパクトあるので、人によっては苦手と感じる方もいるかもしれません。
ちなみに自分はこういうインパクトあるお酒は大好物です!
あと、瓶に貼ってあるように、お燗にするとさらにお米の風味を強く感じることができます!
濃い純米酒なので、人肌燗(35度程度)~ぬる燗(40度程度)がよいかと思います。
(お燗の温度が高く(50度以上)なると風味が飛んでしまうので、低めのお燗がベスト)
最後に日本酒の風味分類を行います。
(日本酒の風味分類の詳細についてははじめにの「日本酒の風味分類について」をご参照ください。)
後々にこの日本酒がどのような風味なのか思い出すのに役に立ってもらえるでしょう。
日本酒には以下のタイプがあります。
- 華やかなフルーツの香りを持つフルーティタイプ
- 昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプ
- 熟成させて熟成香が出てきたエイジングタイプ
今回の「まつのことぶき 純米 八割八分」は
癖が強く濃厚なお米の香りが主となっていて、
昔ながらのお米、乳酸の香りが強いオリジナルタイプとなります。
人を選びそうなくらいの強い香りのため、強いに評価しました。
味はお米の甘みが強く、酸味、旨味、雑味がそこに絡み合い複雑な味となり、
後味まで長く続くため、強いとしました。

以上、ご閲覧ありがとうございました。
皆様の今宵のお酒のヒントになれたら幸いです。
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